この日は八重洲室内アンサンブルの練習を休み、近くで行われた小山実稚恵の演奏会を聴いた。プログラムは次の通り。
ショパン:ノクターン 第20番 嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」
ショパン:ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
〜ティータイム〜
ベルク:ソナタ 作品1
藤倉大:Frozen Heat for piano[日本初演]
リスト:愛の夢 第3番 変イ長調
リスト:巡礼の年 第3年より 第4曲 エステ荘の噴水
リスト:パガニーニによる大練習曲より 第3番「ラ・カンパネラ(鐘)」
私は、藤倉大の作品と、リストのエステ荘の噴水を期待していた。
藤倉の作品は初めてということでの期待である。
エステ荘の噴水は、印象派と呼ばれるドビュッシーやラヴェルの作品を予感させるという解説をどこかで目にして、どんな響がするかを久し振りに確かめたかったからである。
藤倉の作品は期待通り面白かった。驚いたのは、冒頭から少し経過した後、ピアノの高音部の連打と低音部の連打が同期している最中に、非同期の中音部が聞こえてきたのである。小山は魔術を使っているかのような動きだった。
エステ荘の噴水は、確かにドビュッシーの「水の反映」やラヴェルの「水の戯れ」を想起させる箇所もあり、ゆたかな響きが広がった。その一方でリスト固有のゴージャスな走句もあり、なかなか一括りにはできない作品である。そのうち私も練習したい。
他の曲もなかなか豪快で楽しめた。
休憩後のインタビューの中に、子供からの質問があった。その中の「自分でピアノがうまいと思いますか」という身も蓋もないのがあって、会場は爆笑した。
アンコールは3曲。
ショパン「夜想曲第2番」
ショパン「華麗なる大円舞曲」
ベートーヴェン「エリーゼのために」
2008年07月05日
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